子牛の腸重積整復術

〇患畜プロフィール

・和牛メス、生後14日

〇症状

・AM:T38.8、褐色泥状血便、哺乳(ー)、元気(+)

・PM:T38.8、暗赤色餅状便、哺乳(ー)、元気(+)、疝痛(+)、腹囲膨満なし、聴診所見なし

腸管疾患を疑い、手術を行った

〇手術

・正中を切開し、まず第四胃を確認したが潰瘍部位等は認められなかった。

・そこから腸管にアプローチし、十二指腸から順に探査した。結腸の近位部において硬結部位が触知されたため、創口外へ出した(写真)

・緊張感のある重積した結腸がみられ、用手にて整復を行った。(写真)

整復前

整復後

〇術後

閉腹後、起立不能に陥り、輸液、輸血を施したが、6時間後に斃死した。侵襲性が大きかったことが予想される。重積部位が壊死した場合は切除し、吻合することが適しており、また侵襲性が大きいためよりスピーディな罹患部位の検索が必要であったと考えられる。

 

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